基礎知識

【オームの法則】シンプルに解説!使い方と覚え方

  1. オームの法則って何だっけ?
  2. わかりやすく説明するにはどうすればいいんだろう?
  3. 10万ボルトってどのくらいすごいの?

この記事はこのような方へ向けて書きました。

こんにちは!クマペイです!

今回は電気の基本知識とも言える「オームの法則」について書いていきます。

実際の仕事現場では機器の理解やメンテナンス、不具合調査なんかで大活躍するこれだけは知っておかなければ!レベルの大事な知識です。

そんな大事なオームの法則ですが、皆さんは誰かに教えられるほど理解をしているでしょうか?

中学校で習った内容ですが案外忘れていたりするものです。

そこで、この記事では直流回路の場合のオームの法則について図を交えて簡単にわかりやすく解説していきます。

オームの法則とは

発表した人:ゲオルク・ジーモン・オーム

1827年にドイツ人のゲオルク・ジーモン・オームという人が再発見し、発表された法則です。

再発見というのは、1781年にはすでにヘンリー・キャベンディッシュに発見されていましたが、発表したのはオームということです。

オームの法則の定義

電流電圧に比例し、抵抗に反比例する

オームの法則は電圧電流抵抗についての相互関係を式にしたものです。

式で表すと

V = I × R

電圧[V]=電流[A]×抵抗[Ω]

このようになります。

ちなみに角カッコに入っている単位はそれぞれこのように読みます。

  • [V]・・・ボルト
  • [A]・・・アンペア
  • [Ω]・・・オーム

しかしまだ、比例するということがピンとこないかもしれませんので、例えばこのような回路図を考えてみます。

このときの電圧電流の関係をグラフで表すと下のようになります。

電流と電圧の関係

電流電圧が比例関係にあることがわかります。

電気抵抗の原理やイオンについてを知ると更に理解が深まりますが、複雑になるので割愛します。

ということでオームの法則をもう少し具体的に書くと

抵抗Rの両端に電圧Vをかけたとき、抵抗に流れる電流I電圧に比例し、抵抗に反比例する

オームの法則を使ってみる

では実際に簡単な例題でオームの法則を使ってみましょう。

例題1:電流を求める

例題1

こちらの図を考えてみましょう。

抵抗R=10[Ω]

電源V=5[V]

は図からわかります。

これらをオームの法則に当てはめると

V=I×R

I×10

となります。これを変形すると

I÷10

つまり電流は

I=0.5[A]

ということになります。

例題2:ピカチュウの10万ボルトでサトシに流れる電流を求める

まずは条件を整理しましょう。

電源となるのはピカチュウの代表技の10万ボルトなので

電源V=100000[V]

(厳密には空気中に放電するには高い電圧が必要なので10万ボルトがサトシに直接流れるわけではないですが、今回はわかりやすく10万ボルトとします。)

抵抗となるのはサトシの抵抗です。皮膚が乾燥しているか濡れているかで抵抗の値は変わります。(SANKOSHAより)

  • 濡れている:2000[Ω]
  • 乾いている:5000[Ω]

今回は乾いているサトシを想定します。よって

抵抗=5000[Ω]

以上の条件を図にしてみます。

サトシに流れる電流は?

オームの法則に当てはめると

V=I×R

100000[V]=I×5000[Ω]

I100000÷5000

つまりサトシに流れる電流は

I=20[A]

となります。

ちなみに電流値による人体の反応は以下のように言われています。

1mA 電流を感知する程度
5mA 苦痛を伴う
10mA けいれんで身体の自由が失われる
20mA 呼吸筋のけいれんで呼吸困難になる
50mA 意識喪失(一次的失神)、心室細動のおそれ
100mA 心室細動により、適切な処置が遅れると死に至る

出典元:安全衛生マネジメント協会

どうやらサトシくんは命の危険があるようですね。

オームの法則覚え方

ではオームの法則の覚え方を紹介します。

それはブリです。

ブ(V)リ(RI)

なぜこれを覚え方として紹介するかというと、オームの法則は下の図のように円を使って表現するととても使い勝手が良くなります。

オームの法則覚えるコツ

この円を間違えないように使うためのブ(V)リ(RI)なのです。

ブリの使い方

使い方はこうなります。

電圧抵抗電流の求め方

このように知りたい値を隠して見えている値で計算すれば良い。というとても便利な円になっています。

ぜひ使っていきましょう!

最後に

今回はオームの法則について簡単に紹介してきました。

オームの法則なんて全然わからない!ということはなくなったと思います。

電気の基礎の大事な法則です。ピカチュウの電流を計算してみたり身近なものを計算して、より理解を深めていきましょう。

そうすることで実際の仕事でも検査や故障調査の助けになります。

以上!