こんにちは!クマペイです。
工場で働くの皆さん!特に新入社員の皆さん!
働き始めて初めて聞く専門用語や難解な業界知識に困惑していませんか?
その中でも、JISやISOなどの「規格」は知っておくべき重要なキーワードです。この記事では、JIS、ISO規格、ANSI規格といった主要な規格をシンプルにわかりやすく解説します。
規格とはなにか
JISとはなにか
ISO規格とはなにか
ANSI規格とはなにか
規格とは?
規格って言葉、聞いたことあるけど、何だろう?って思うこと、ありますよね。
規格とは、製品やサービスが持つべき基準や仕様を定めたもの。
簡単に言えば、物事が「こうあるべきだ」と決められたルールのことを指します。
これは製品の形状やサイズ、品質、安全性など、さまざまな要素に関するもので、それによって製品が一定の基準を満たしているかが確認できます。
たとえば、スマートフォンの充電器の端子を考えてみてください。世界中で色々なスマートフォンがありますが、多くの充電器が同じ形状のUSB端子を使っていますよね。これが規格の一つで、USBと呼ばれる規格によって端子の形状や大きさが決められています。
そんな規格の中でよく耳にするのが、JIS、ISO、ANSIというものになります。
JIS(日本工業規格)の概要
「JIS」は、「Japanese Industrial Standards」の略称です。いわゆる「じす」です。
これは日本の国内規格で、製品やサービス、システムなどの品質、安全性、効率性を確保するための基準を設けています。
例えば、スチールの材質、電子機器の安全基準、あるいは文房具の寸法など、さまざまな規格が存在します。
これらの規格に準拠することで、製品やサービスが一定の品質を保つことを確認できます。
ISO(国際標準化機構)の解説
「ISO」は「International Organization for Standardization」の略称です。いわゆる「あいえすおー」です。
ISOは、製品、サービス、プロセスなどの国際的な基準を策定する非政府組織で、167(2022年12月現在)の国の国家標準化機関から成るメンバーが参加しています。
その目的は、世界中の製造、取引、通信を円滑にするための共通の規格を提供することです。
日本からはJISCがこの組織に参加しています。
ANSI(アメリカ国家規格協会)の説明
「ANSI」は「American National Standards Institute」の略称です。いわゆる「アンシ、アンシー、アンジ」です。
ANSIはアメリカの非営利団体で、アメリカ国内の多様な規格を策定、認証しています。
ANSI規格は、製品の安全性や品質、互換性などを保証します。
また、ISOのように、ANSIもアメリカの代表として国際的な規格の策定に関与しています。
規格間の違いと共通点
JIS、ISO、ANSIなどの規格は、目的や適用範囲、制定国などにより異なりますが、全てが品質や安全性の確保、取引の円滑化を目指しています。
規格の実際的な利用
工場では、製造過程や製品品質の確認に規格が用いられます。
これにより、安定した品質の製品を提供できます。
例えばこんな規格が適用されています。
- JIS(Japanese Industrial Standards): 日本の工業製品の標準規格
- ISO 9001: 品質管理システムの国際規格
- ISO 14001: 環境管理システムの国際規格
- ISO 45001: 職場の健康・安全管理システムの国際規格
- ISO 22000: 食品安全管理システムの国際規格
- ISO/IEC 27001: 情報セキュリティ管理システムの国際規格
- ISO 13485: 医療機器の品質管理システムの国際規格
規格の更新と進化
新しい技術の出現や社会の変化に対応するため、規格は常に更新されています。
これにより、規格は時代のニーズに適応し続けます。
最新の情報を得るためには、それぞれの主管団体のホームページを確認することが確実です。
ただ詳細を確認するにはお金が必要になります。会社ではJISハンドブック等を保管している可能性が高いので、まずは会社内を調べてみましょう。
規格の認証と監視
規格の認証
規格の認証とは、製品、サービス、またはシステムが特定の規格に準拠していることを第三者が確認し、その結果を証明するプロセスのことです。
規格に準拠していることを証明することは、製品やサービスが一定の品質を持ち、安全性が確保されていることを顧客に示す重要な手段です。
認証は専門の認証機関によって行われ、認証された組織や製品は証明書を授与されます。
例えば、ISO 9001の品質管理システムの認証を受けると、企業はその結果を公表し、顧客に品質へのコミットメントを示すことができます。
規格の監視
規格の監視とは、認証を受けた製品やサービスがその後も規格に準拠し続けていることを保証するためのプロセスです。
規格は定期的に見直され、進化する技術や市場のニーズに対応します。
そのため、一度認証を受けたからといって、それが永続的に有効というわけではありません。
監視は通常、定期的な監査を通じて行われます。
認証機関が組織を訪問し、ドキュメンテーションのチェック、プロセスの観察、スタッフへのインタビューなどを行います。
これにより、規格が適切に遵守され、製品やサービスの品質が維持されていることが確認されます。
規格と品質管理
品質管理は、製品やサービスが顧客の期待や必要性を満たすようにするプロセスです。
これには、製品の設計、製造、検査、そして改善が含まれます。
品質管理の目的は、「製品の欠陥を防ぐこと」、「製品が規定された基準を満たすこと」、そして「顧客満足度を高めること」です。
この品質管理のための重要なツールが規格です。
規格は、製品やサービスがどのような特性を持つべきか、どのように製造されるべきか、どのように検査されるべきかなど、具体的なガイドラインを提供します。
規格に準拠することで、組織は製品の品質が一定であり、顧客の期待を満たすことができていると自ら確認できるとともに、顧客の信用も得ることができます。
規格と持続可能性
規格は、製品やサービスが社会や環境に与える影響も考慮します。
ISO 14001などの環境規格は、企業が持続可能な活動を行うための枠組みを提供します。
規格と国際貿易
規格は、国際貿易における製品の互換性と互換性を確保します。
また、規格に適合した製品は、信頼性が高く、市場での競争力があります。
まとめ
- 規格:製品やサービスの品質、安全性、効率性を確保するための合意されたルールやガイドライン
- JIS(日本工業規格):日本国内で適用される技術規格で、製品の品質や安全性、効率性を保証
- ISO(国際標準化機構):世界各国が参加し合意した国際規格で、製品やサービスが一定の品質を満たすことを保証
- ANSI(アメリカ国家規格協会):アメリカで適用される技術規格で、製品やサービスの品質と安全性を確保
規格は、製品の品質と安全性を確保し、ビジネスの流れをスムーズにする重要な役割を果たしています。
新入社員の皆さんも、規格の基本を理解し、日々の仕事に活かしていきましょう。
以上が、規格とその主要な種類(JIS、ISO、ANSI)についての基本的な解説です。
規格を理解し、適切に活用することは、工場で働く皆さんにとって重要なスキルです。
これからも、規格について学び続け、品質の高い製品作りに役立ててください。
以上!